モルジブはこれで3度目の訪問。こんなことを言うと罰が当たりそうだけど、正直わたしはあまり気乗りしていなかった。仕事が結構忙しかったことと、11月にレンベにリピートしていた事もあり、出来れば日本国内でノンビリと正月を迎えたかった。しかし、かみさんはやけにモルジブ行きを楽しみにしているようだし(当然かf(^_^;
)マーレから至近(ボートで約30分)だということで、少々渋々ではあったけど同意したのだった。 |
しかしマーレまでの道程は順調だったのに、マーレに到着して目的地のトラギリを目前にしてナント! マーレ空港の外で1時間以上も待たされてしまった。成田からシンガポールまで7時間、3時間近いトランジット待ち時間の後マーレまでは4時間30分。かみさんは翌朝のチェックダイブに気もそぞろだし私は一刻も早く横になりたかった。なんかのっけからつまずいちゃったみたい。しかも同じ島に向かう中には何やらわずわらしげなグループもいて…。 |
納会も済んで今年の仕事も一段落した翌朝、6時に起きて成田に向かった。シンガポールエアラインで中継地のチャンギへ向かう。機はシンガポール航空の新鋭機エアバスだった。搭乗手続きすると座席は2階席。ワォ!と喜び勇んで搭乗したけど空の上では1階だろうが2階だろうが景色は変わらないのだった
(-_-;) 今回はたっぷり本を読んでやろうと2冊持参していた。しかし読書は現地でも出来るからと、まずは最新作映画の鑑賞をすることに。 |
選んだ作品はベン・アフレック主演「The Town」。早速食い入る。ところがラストの「さあ、これからどうなる!」ってところで映像停止。どうやっても先に進まない。なんか両手ふさがれた状態で頭が痒くなったような気分だけど仕方ないから邦画「インシテミル」と「踊る大捜査線3 ヤツらを解放せよ」を見た。どっちもつまらんかった。本、読んでりゃよかった。(乗り継ぎ便も帰路便も「The Town」トライしたけど結局ラストまで見れず。どうやらシステムレベルのミスだったみたい)。 | |
マーレに到着し、先にも書いたように1時間以上も待たされたのは私たち以外に日本人カップルが4組と、とってもうるさい中国人6人のグループ。偏見だと言われても仕方ないけど私は正直このようリゾートで中国人と一緒になるのは嫌い。なんか空気読めない奴が多いんだよなぁ。事実、彼らは全員、島中で失笑を買っていた。 ※左=マーレの到着口。右=トイレ。万国共通イラストは助かるなぁ。 |
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何かの手違いで迎えが遅れたスピード・ボートに乗り込んで目的地のトラギリ・アイランド・リゾートに到着したら、既に日付が変わっていた。ホントだったらとっくにシャワー浴びて今頃ベッドの中だったのに(T_T) ここのリゾートは、最近水上コテージが新設されたらしい(かみさん情報)。しかし、私たちは水上コテージがあまり好きではないのでいつものごとくビーチ・コテージへ。 |
かみさんは事前に島内でのコテージの位置をチェックし、どの辺のコテージが良いかをリクエストしていた。ところが私たちが入ったコテージは、確かに場所的には良いのだけど照明が暗く、出入り口も他のコテージの間にあって使いづらいことこの上なし。滞在中に知り合ったK本さんご夫妻は水上コテージに滞在されていて、離島日にお招き頂き中に入れてもらった。私たちのビーチコテージとは雲泥の差だった。 | |
まぁ当然ながらその分値段も高いのだろうけど、この島で泊まるなら水コテの方が断然いい。室内の明るさもそうだけど、風の通りも良くて何よりバスタブがあるのが羨ましかった。予約するときになるべく手前のコテージにしてもらうのが必要だけど。先の方のコテージに行くには太陽が強すぎる。 ※左=K本さんご夫妻利用の202号室のテラスから。右=同・202号室の入り口から |
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プールサイドからレストラン |
バーカウンター |
水上コテージ脇のスパ |
右がレストラン入り口、左は遊技場 |
食事は全てブッフェ。飽きる(-_-;) |
ダイブハウス。先が桟橋 |
翌朝はまず、チェック・ダイブからスタート。前夜からかみさんは、マスククリアが上手くできるかとドキドキもんで落ち着かないという。「もう慣れてるんだから大丈夫だよ」と言っても私の言葉じゃ安心できないようだ。モルジブは相対的にダイビングに関しては厳しい島が多い。自由にセルフダイビングが出来るシステムだから当然といえばそうだし、厳しいことは悪いことではない。何かあればその島の評判はガタ落ちになるだろうし。 | でも、所詮はダイバーの個人責任なんだからそんな面倒なことしないで最低ダイビング本数とブランク期間の制限つけて渡島許可出せば良さそうなもんだけど。でも何本も潜ったダイバーだってブランクがあれば、このチェックダイブはむしろ有り難いもんだろうとも思う。私たちはブランク空くことなど今のところ滅多に無いんだけど(^_^;) さて、チェックダイブも無事終了して午後はボートダイビングにしゅっぱぁ〜つ! |
★12月30日 1本目=チェックダイブ@ハウスリーフ 気温:32度 水底温度:29.0度 透明度:15m 潜行開始:10時55分 浮上時刻:11時45分 潜水時間:50分 平均水深:10.55m 最大水深:30.2m 快晴 【見られたサカナ】ブルーサージョンフィッシュ、ブラックチップシャーク、クロユリハゼ、カミソリウオ、Maldives Sponge Snail(モルジブ固有種?)、ウミウシの卵、マダラタルミ(yg)ほか |
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★12月30日 2本目=ロブスターステーション 気温:33度 水底温度:28.9度 透明度:18m 潜行開始:14時45分 浮上時刻:15時43分 潜水時間:58分 平均水深:12.9m 最大水深:19.1m 曇り 【見られたサカナ】ナースシャーク(×2)、マダラハタ、アオノメハタ、ハダカハオコゼ、ガーデンイール、巨大ゴシキエビ、ツバメウオ、オオモンカエルアンコウ、ダルマカレイ、イロモヨウフグほか |
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★12月31日 1本目=ミドルポイント 気温:28度 水底温度:29.4度 透明度:25m 潜行開始:10時11分 浮上時刻:10時57分 潜水時間:46分 平均水深:14.3m 最大水深:23.8m 晴れ時々曇り 【見られたサカナ】アジアコショウダイ、マダラトビエイ、ハタタテハゼ、アオノメハタ、ハダカハオコゼ、ガーデンイール、ツバメウオ、オオモンカエルアンコウ、ダルマカレイ、ハタタテハゼ、イロモヨウフグほか |
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★12月31日 2本目=バンドス・ハウス・リーフ 気温:29度 水底温度:29.0度 透明度:15m 潜行開始:14時54分 浮上時刻:15時55分 潜水時間:61分 平均水深:14.0m 最大水深:26.1m 曇り 【見られたサカナ】アカククリ、ナースシャーク、ネッタイミノカサゴ、ニセゴイシウツボ、ブラックチップシャーク、イソマグロ、アオウミガメ、クロユリハゼほか |
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★2011年1月1日 1本のみ=フラナ・サウス 気温:25度 水底温度:29.1度 透明度:20m 潜行開始:15時13分 浮上時刻:16時13分 潜水時間:60分 平均水深:14.7m 最大水深:25.5m スコール 【見られたサカナ】ブラックチップシャーク、ヨスジフエダイ、ナポレオン、アカエイ、ドクウツボ、ゴイシウツボ、アジアコショウダイ、コクチフサカサゴ、モンガラカワハギほか |
正直言ってトラギリは過去に2度訪れたモルジブの島の中では私にとっては最下位に位置した。何が不満かと言えば一番はコテージの暗さ。そしてスタッフがちょっと他人行儀だったこと。そして食事が毎回ブッフェで飽きてしまったことだ。 それでも海に目をやれば、そこにはモルジブならではの海の色が広がっているし、ハウスリーフの中にブラックチップシャークやマダラトビエイが入ってくる。ハウスリーフでのセルフダイビングでマンタに会ったというダイバーもいた。 |
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そう。きっと私が贅沢になってきているのだと思う。今までのように初めて訪れるところは何も期待を抱かないで行けるから、少々のことでは不満も生まれないけど、何度か訪れればその地に対するイメージが出来上がってしまう。そうなれば、そのイメージと異なることは、よほど素晴らしい事でなければ不満のタネになるだろう。それを払拭してくれるものは、きっと海の中のサカナ達や、人との出会いでもあるのだと思う。今回たまたま一緒になった中国からのグループは、マーレの空港で一緒になったときから大声ではしゃぎ通しで、 | 誰が見ていようとまるで眼中にないように平然とポーズを取り、至る所でスナップ写真を撮り合っていた。私は心の中だけだったけど島内にいた他の外国人は声を出して笑っていた。それを気にしないでいられるってのは、ある意味で凄いことだとは思うけど、私には信じられなかった。彼らはちょっとした事へのチップに50$札を出していた。そんな彼らの経済力は、羞恥というものさえ消し去ってしまうのだろうか。モルジブはそんな多様な人々が色んな国々から集ってくるのが魅力なのかもしれない。 | |
トラギリではドイツ人にたくさん会った。日本語の勉強をしていたという一人は、何かと私たちに会話を求めてきた。彼の片言の日本語と私の片言の英語でお互いの旅情報を交換し会った。また別のカップルとは経済や精神に関する、およそリゾート地にはそぐわないような会話もした。 エメラルドグリーンの海の色が、やがて逆光に光り輝き出し、そして茜色に染まるのを本を読みながら眺めていて、色んな人の存在を認めなければこのような小さな島(周囲歩いて5分ほど)でバカンスを楽しむのは不可能だと感じた。 |
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イタリア人も何人か来ていた。彼ら彼女たちはみな陽気で明るかった。島の中で擦れ違うとき、ドイツ人はこちらが挨拶しないとそのまま擦れ違うけど(日本人と一緒だ)、イタリア人は決まって向こうから先に挨拶をしてきた。 挨拶をすると言えばアメリカ人もそうだけど、どうしてモルジブにはアメリカ人が来ないのだろう? いまだ会ったことがない。この地がイスラム文化圏だからだろうか。なのに通貨はアメリカドルってのがとっても不思議なんだ。 |
なにはともあれ、やはり新年を迎えるのは暖かなところで、みんなで楽しく過ごすのがいい。雪を眺めながらの温泉も捨てがたいけど、やっぱり色んな人々と出会い、そして色んな魚たちと遊びながら一年を振り返るのは、楽しいものだと再認識した。 2011年1月・記 |