アニラオの夕景

9月23日の秋分の日を利用し、そして会社を1日休ませてもらい、
4泊5日でフィリピンのアニラオへ潜りに行ってきました。アニラオ
はフィリピン・マニラの南に140kmほど南下した、パナイ半島の西
側にあります。
4泊5日もあればけっこうな本数を潜れそうですが、初日はマニラ
着が22時過ぎ。それ故その日はマニラ泊になりました。翌朝5時
のピックアップだそうです。「エッ!? 朝の5時?」と思わず聞き返し
てしまいました。どうやらマニラ在住のダイバーのために、早朝の
ピックアップが行われているようです。しかし、朝の4時に起きて
顔を洗いホテルロビーでドライバー氏と話をすれば、どうやらお客
はわたし達だけとのこと。だったら何も4時に起きなくても良かった
ような気もするんですが………。


まぁ、その分早く到着して早々に潜った方が良いのかも………、なんて常に良い方に考えてしまうこの楽天主義者は、車に乗り込むなり早々にイビキをかき始めたのでありました。
さて、目的地はアニラオのパシフィコアズールリゾート。マニラからは約3時間弱です。スカイウェイと呼ばれる高速道路が建設中で、途中まで完成してました(2010年9月現在)。かつては4時間ほどもかかったそうですが、全線開通すれば2時間ほどで行けるでしょう。
パシフィコアズールリゾートにはパシフィック ブルーというダイビング・ショップが併設されています。ダイビング・ショップが近いというのは何かと便利です。しかも日本人のスタッフがいるので、安心出来ます。この日本人スタッフの大沢義生さんは、水中はもちろんカメラの事も詳しいので私は非常に勉強にもなりました。

マニラ市内は朝も5時から渋滞していました。マニラ名物の渋滞を抜ければ単調な道が続きます。朝が早かったからアッという間に睡魔に襲われました。パシフィコアズールリゾートには8時前に到着。ホテルのメインダイニングには誰もいません。もう朝食を終えてしまったらしく、わたし達にはプレートに載せられたチャーハンとソーセージが出されました。ここの食事は全てブッフェ・スタイルでした。 ダイニング。椅子が堅い、重い(>_<); ちなみに食事は可もなく不可もなく、でした。舌の肥えた嗜好の厳しい方には物足りないかも。左写真がそのダイニングですが、左奥のカウンターがバーです。カクテルも作ってくれるようですが、バーテンダーっぽい人はいませんでした。
現地のスタッフ相手に飲んでみたかったのですが、なんか疲れが溜まっていたのか、連日即寝で飲みに行く機会が無かったのです。
さて到着日に話を戻します。
朝食を戴いて部屋に入ると、トイレの他にもう一つドアが。何かと開けてみればダイビング機材専用の格納場所。ウェットもBCもここで干すことが出来る。マニラへ戻る日も潜っていたので、結局ダイビング機材を干すことは無かったけれど、水着を干したり出来て重宝しました。風の通りが悪くて乾きは良くなかったけど(笑)。さあ、荷物を解いて早速ダイビングへ出発です!
機材用水槽は大きくて使いやすい ボートは何艘かあるようで、ダイビングの技術や目的に合わせてグループを組んでくれます。他のダイバーにカメラ派がいなかったようで、8本潜って全てボートは私達だけでした。ダイバーは私たち二人だけですが、ガイドさん含めてクルーは4人もいました。利用したボートは小さなバンカーボートでしたが、貸し切りってのはまことに気分がよろしい^U^
ポイントも好きなところに連れて行ってもらえます。
パシフィコアズールリゾートは、けっこう広く迷路のような造りになってました。私達が利用した時は宿泊客も少なかったためか、ビリヤードや大型テレビが設置された部屋は真っ暗でした。プールらしきものもありましたが水を代えた形跡はありませんでした(温泉導入計画があったとか無かったとか…)。利用した部屋にはクーラー、テレビもありましたが、それらが設置されていない部屋もありました。シャワーを使うとトイレ部分も水浸しになっちゃうのが難点でした。 “博多”と書かれた提灯。酒どころ博多、だとか。同じカウンターです(笑) リゾートの前は堤防で、その下は岩礁の海なので海辺で寝ころんでリゾート気分を…というわけにはいきません。でも西に面しているので夕陽は綺麗です。堤防上でビール飲みながらボーとしてました。
このリゾートは、リゾート気分を満喫するためというよりは、至便で気軽なダイビングを楽しむためのようなリゾートでした。なにせダイブ・ポイントは40以上。至近のポイントは1分、一番遠いポイントでもボートで45分の距離なんですから。
船着き場は写真の手前にもうひとつ

ダイビング・ログ
9月23日 【コアラ・ディープ】

EN:9:36 EXIT:10:27 (51min) 最大水深:19.0m 平均水深:10.6m 透明度:20m  快晴 気温:30度 水温:30.6度
見られたもの:スコーピオンフィッシュ、セミホウボウ、ピグミーシーホース、ミゾレウミウシ、ハタタテハゼほか
ミゾレウミウシ セミホウボウ
9月23日 【カテドラル・ロック】

EN:11:22 EXIT:12:20 (58min) 最大水深:17.5m 平均水深:11.1m 透明度:20m  快晴 気温:30度 水温:30.6度
見られたもの:スナダコ、クロハコフグ(yg)、アジアコショウダイ(yg)、ハナヒゲウツボ、ゴールデンイーグルモレーほか
クロハコフグ ゴールデンイールモレイ
9月23日 【ダキエダ】

EN:14:04 EXIT:14:58 (54min) 最大水深:23.2m 平均水深:11.2m 透明度:10〜15m 快晴 気温:30度 水温:30.6度
見られたもの:スミレナガハナダイ、クツワハゼ、ニチリンダテハゼ、オバケインコハゼ、ハナダイ、キンチャクフグほか

クツワハゼ スミレナガハナダイ
9月24日 【シークレットベイ】

EN:9:30 EXIT:10:25 (55min) 最大水深:22.1m 平均水深:11.1m 透明度:15m 快晴 気温:31度 水温:30.4度
見られたもの:ウミスズメ、セミホウボウ、セトミノカサゴ、ホタテウミヘビ、モンダルマカレイ、ハナヒゲウツボ、名前が分からないカニほか
ウミスズメ 名前が分かりません(-_-;)
9月24日 【デッド・パーム】

EN:11:29 EXIT:12:20 (51min) 最大水深:26.0m 平均水深:12.8m 透明度:20m 快晴 気温:32度 水温:29.9度
見られたもの:ピグミーシーホース、ニチリンダテハゼ、スコーピオンフィッシュ、ジョーフィッシュ、ハダカハオコゼ、シチセンチョウチョウウオほか
ピグミーシーホース ハダカハオコゼ
9月24日 【イーグルレイ・ポイント】

EN:14:04 EXIT:14:53 (49min) 最大水深:21.1m 平均水深:12.3m 透明度:15m 晴 気温:31度 水温:30.5度
見られたもの:バブルコーラルシュリンプ、ピンクスクワットロブスター、コクテンフグ(yg)、ニチリンダテハゼ、カンムリニセスズメほか
ピンクスクワットロブスター カンムリニセスズメ
9月25日 【キルビス】

EN:9:10 EXIT:10:15 (65min) 最大水深:25.5m 平均水深:12.8m 透明度:25m 晴 気温:29度 水温:30.5度
見られたもの:クロフチススキベラ、ツユベラ、ジョーフィッシュ、イソギンチャクカクレエビ、アンナウミウシ、ヤマブキハゼ、ミナミハコフグ(yg)、ハタタテハゼ、ミゾレウミウシ、シライトウミウシ、アジアコショウダイ(yg)ほか
クロフチススキベラ ヤマブキハゼ
9月25日 【ソンブレロ】

EN:11:11 EXIT:12:19 (68min) 最大水深:21.1m 平均水深:12.0m 透明度:20m 晴 気温:30度 水温:30.5度
見られたもの:ヘリゴイシウツボ、ジョーフィッシュ、アジアコショウダイ(yg)、ソメワケヤッコ、ソウシハギ、イソゴンベ、ハタタテハゼほか
ジョーフィッシュ ソウシハギ

【後記】

フィリピンは成田からわずか4時間ちょっとのフライトだ。乗り継ぎで行く宮古島や石垣島よりは、時間的には短い。ダイビング・エリアも沢山あるし、そのうえ物価も安いから、ダイビング以外でもとっても魅力的な目的地ではあるのだけれど、いかんせん道路事情や治安はまだまだだ。これさえ無くなれば最高なんだけど、もしもそのようになったらきっと物価も上がって行きづらくなるのだろうなぁ。

アニラオでの最終日、午前中でダイビングを終えた。車での移動だから、その気になれば午後も潜れたのだけど、早めにマニラ入りしてちょっと美味しい物でも食べようという事にしたのだ。
インターネットで事前予約すれば安いからと、故・マッカサー元帥や故・マイケル・ジャクソンも利用したというマニラ・ホテルに泊まることにした。かみさんが格安ホテルの治安に不安を抱いたからだ。
確かにマニラ・ホテルは重厚で立派だった。歴史も感じられたしレセプションの女性スタッフも知的で美人が多かった。


このマニラ・ホテルから空港までは車で30分ほど。タクシーで行くつもりだったけど、トランスファー・サービスがあるというので予約した。ところが後で金額を聞いてビックリ仰天!なんと一人850ペソ!タクシーだったら空港まで500ペソもあれば充分だろう。むろん二人で。
そう言えばマクタンのヒルトン・ホテルでも同じ失敗をしていたf(^_^;)。まぁ、安心を取るか経済性を優先するか意見の分かれるところではありますが。(2010年10月・記) マニラ湾側からのマニラ・ホテル