確か、初めてバヌアツへ行ってみようかと計画したのは2年前の2004年。体重が200sを超えるジャイアント・グルーパー(ハタ)に逢えると知り興味を抱いたのだ。 ところが現地在住の方に問い合わせて見ると「最近、見かけなくなった。どうもご臨終されたらしい」との返事。急きょ目的地をランギロアに変更したのだった。 実はそれ以外にも目的地を変えた理由があった。 バヌアツのダイビングは、プレジデント・クーリッジという沈船ダイブが有名なのだが、私は正直言ってレック・ダイブ(沈船ダイビング)にあまり興味が無い。 なので今回も、さほどダイビングには期待を寄せてはなく、むしろタンナ島の火山探訪や、現地の村や子供達に興味があった。 |
バヌアツに向かう前に池袋でダイビング・フェスティバルが開催され、そこで今回サント島でお世話になる真由美グリーンさんにお会いできた。その際にもダイビングのリクエストを聞かれたが「特にありませんが、ブルー・ホールには潜りたいです」と答えたのだった。 このブルー・ホールは名前のごとく水が青く映る淡水の池で、恐ろしいほどの透明度を誇るという。ダイビングの期待はこの池だけだった。その青さと透明度、そして初めて経験できる淡水でのダイビングに心は傾いていた。 ところが、その淡水池でのダイビングより、初めて経験した沈船でのテクニカル・ダイビングに、私は少しずつのめり込んでいっていた。減圧ダイブの面白さ(そして怖さも)を少し垣間見たような気がしたのだ。 |
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