確か、初めてバヌアツへ行ってみようかと計画したのは2年前の2004年。体重が200sを超えるジャイアント・グルーパー(ハタ)に逢えると知り興味を抱いたのだ。
ところが現地在住の方に問い合わせて見ると「最近、見かけなくなった。どうもご臨終されたらしい」との返事。急きょ目的地をランギロアに変更したのだった。

実はそれ以外にも目的地を変えた理由があった。
バヌアツのダイビングは、プレジデント・クーリッジという沈船ダイブが有名なのだが、私は正直言ってレック・ダイブ(沈船ダイビング)にあまり興味が無い。

なので今回も、さほどダイビングには期待を寄せてはなく、むしろタンナ島の火山探訪や、現地の村や子供達に興味があった。
バヌアツに向かう前に池袋でダイビング・フェスティバルが開催され、そこで今回サント島でお世話になる真由美グリーンさんにお会いできた。その際にもダイビングのリクエストを聞かれたが「特にありませんが、ブルー・ホールには潜りたいです」と答えたのだった。

このブルー・ホールは名前のごとく水が青く映る淡水の池で、恐ろしいほどの透明度を誇るという。ダイビングの期待はこの池だけだった。その青さと透明度、そして初めて経験できる淡水でのダイビングに心は傾いていた。

ところが、その淡水池でのダイビングより、初めて経験した沈船でのテクニカル・ダイビングに、私は少しずつのめり込んでいっていた。減圧ダイブの面白さ(そして怖さも)を少し垣間見たような気がしたのだ。



バヌアツは日本から南へ赤道を越え、ニュー・カレドニアの北部に位置する大小数十もの島からなる共和国。日本から訪れるにはオーストラリアのブリスベン、もしくはシドニーから入るのが一般的のようだ。それ以外にもフィジーやニュー・カレドニア経由でも行くことができるけれど、どちらにしても直行便は無い。
私たちはシドニー経由で首都のポートビラがあるエファテ島へ向かった。シドニーでは乗り継ぎに12時間もの時間があったので、シドニー市内を半日観光することにした。







私が初めてシドニーを訪れたのは2000年の2月。オリンピック開催を目前にして、街中で工事が行われていた時期だった。
高層ビルも当時から結構あったけれど今回再訪して更に増えているのに驚いた。そりゃ6年も経てばビルの一つや二つ、増えていない方が不思議だよなぁ。
シドニー空港からの移動にはタクシーを利用せず、地下鉄を利用した。この電車、6年前にあったか定かでない。
個人的にはシドニー郊外にあるブルーマウンテンを見たかったけれど、時間的にも少々無理だったので港町へ出向くことにした。以前来たときに気に入った古い建物が残る港町・ロックスだ。
※画像の一部はクリックすると拡大版を見られます
シドニー空港から目指す港町のあるサーキュラーキーまではおよそ20分。ここでちょっとミスってしまった。路線図を見た際に、地下鉄がそのままサーキュラーキーまで行くのだと勘違いしてしまった。 セントラル駅(左写真)で乗り換えなくてはいけないのだ。乗客が全員降りたのだから気付くべきなのに……ドジ(;^_^A 
こことタウンホール駅は乗り場が判りづらいので誰かに聞いた方が無難です。
サーキュラーキー駅の目の前は船の停泊場所。一番左端の桟橋から出る、湾内一周クルーズに乗った。約1時間ほど、シドニー湾を回ってくれるので、シドニーの代表的な建造物・オペラ・ハウスや クリックするとシドニーの街並み拡大画像が見られます 高さ134bのハーバーブリッジなどを観ることが出来る。前回シドニーを訪れたときは陸地伝いに見て回ったけれど、船で遊覧観光した方が観やすいし、写真を撮るには前方が開けているので好都合だ。
前回も感じたことだけど、シドニーの街は美しい。高層ビルも建ち並ぶ大都市なのに自然が一杯残っている。湾内の海水も綺麗だし(泳ぎたくは無いけれど)、空の青さが格別だ。ちょっと街を外れれば、 クリックすると拡大写真が見られます ヨットハーバーや別荘風の家々が建ち並び、出来ることならこんな街で生活したいものだとしみじみ実感する。東京だって決して棄てたものではないけれど、街全体の美しさでは完全にシドニーの方が上だ。 クリックするとオペラハウスの拡大画像が見られます
クリックすると橋の上の人々が見られます オペラハウスと並ぶシドニーの名物建造物が南北シドニーを結ぶハーバーブリッジ。海面から橋桁までは52b、橋のてっぺんまでは134b、全長は1149bだそうです。
この橋の橋梁を歩いて
渡ることも出来るそうで、確かに目を凝らせば橋梁上に人が歩いている。
足元がどうなっているのか分からないけれど、私はこの手のアトラクションは苦手なのでパス! 恐いし、疲れる(^_^;;;
 
サーキュラーキー駅を背にして左方向へ5分も歩くとロックスと呼ばれる昔の町並みが残るエリアに到着する。ここは、この港町が栄えていた頃に酒場や娼館、宿屋などができ、その面影が今も残る。 クリックすると拡大写真が見られます クリックすると拡大写真が見られます 6年前ここを訪れた際、沈船から引き上げられた物を売る店があった。喉から手が出るほど欲しい物がゴロゴロしてたけれど、当時はお金が無くて買えず、今回、その店を探したけれど、見つからなかった。
永い年月で磨り減った石段
↑上=ロックスの街で見つけた階段。左半分が当時の物で右半分は晩年に増設されたものと思われる。左半分は磨り減って使用禁止になっていた。→右写真もロックスの街並み
シックな煉瓦造りの街並みが続く
←左写真シドニーの街中を移動するにはモノレールが便利。これでグルッと1周できる。
↑上写真は待ち合わせ場所として有名なタウンホール。ここから北に少し歩けばブランド・ショップ街に出る。
シドニーはさほど大きな街ではない。だから、1日もあれば充分見てまわれる。勿論、じっくり見て回ればそれなりの発見もあるだろうけど、個人的には街を散策するくらいなら、街から離れたブルーマウンテンなどを見学する方が私の趣味には合う。 それにしてオーストラリアという国は、新旧が入り交じったシックな都市が多い。ここシドニーもそうだけれど、パースやフリーマントルもそうだった。
街から1時間も車で走れば大自然が広がっているし、私はこの国が好きだ。