初めてバリ島を訪れたのは2000年の年末。21世紀を迎えるミレニアムの年でした。ちょど最初のテロ事件の1年前。宿泊地もテロ現場に近いクタでした。 今回はクタの北東にある港町・サヌールに宿泊地を決めました。ホテルはプリ・サントリアン。宿泊客に日本人が少ないとの情報を得たからです。しかし、2002年のテロに続く2005年のテロですっかり日本人観光客は減ってしまったそうです。その代わりに近年は中国人、韓国人、ロシア人観光客が増えたそうです。 |
その為か今まで人気だった観光地、例えばウブドゥなどは観光客がかなり減ったそうです。 確かに今回もウブドゥを訪れましたが、6年前のような混雑・喧噪はありませんでした。道路もすっかり舗装されていて、かつてのホコリ舞い上がるドブの匂いも強烈な町では無くなっていました。 現地の人が言っていました。「テロはアメリカに向けてやったものだったけれど、死んだのはオーストラリア人がほとんど。それで観光客が減ってしまって、まるで自分に向けて爆弾仕掛けたようなものだ」と。 |
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レゴンダンスは観ても聴いても楽しい(画像をクリックすると動画が見られます) | バリ島名物のライステラス(棚田) |
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今回はバリ島が初めてという母を連れて行ったので、6年前に訪問した場所で興味深かったところを再訪しました。その一つがウブドゥだったのですが、母にとっては買い物よりもゴルフの方が楽しかったようです。 実は私もそうで、ゴルフにはさほど熱が上がらないのですが今回プレーしたニルワナ・ゴルフ・クラブは最高でした。ゴルフのコース内に右上の写真のようなライステラスのあるホールがあるかと思えば、次のホールに向かうカートドーロ脇にバリ島特有の寺院があったりします。7番ホールのティーグランドからは夕景が有名なタナ・ロット寺院が見えます。 |
炎天下でのゴルフは嫌だったので早朝のスタートを押さえたのですが、生憎当日は朝からドシャ降りの雨。日本だったらそれでもスタートさせられるか中止ですが、雨が上がるまでスタートしなくて良いというのです。好きな時にスタートしてください、と言われて何組入っているのか聞いてみたら20数組しか予約が入っていない(取らない?)とのこと。通常のスタートが10分間隔なのだそうです。 スコアはメタメタで用意していったボール4つもOBで無くしてしまいましたが、このコースは再チャレンジしてみたいとつくづく感じました。 |
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ウブドゥのマーケット。土産物から食料品まで何でもある | こちらはウブドゥの食料品専門の売り場。匂いがきつくて入る気が失せた | |||
出来ることならタナ・ロット寺院に行って、有名な夕景でも眺めてみたかったのですが、時間が無くて断念。ゴルフ場から見えたから良しとしようと、結局前回も訪れたゴア・ガジャ寺院に立ち寄ることにしました。 | バリはお寺の多い島ですから、これ以外にもブサキ、タマン・ユアン、バトゥカウなど好きな人には見るべきお寺は一杯あります。しかし、島の四方にあるためそれらを訪問するには1日では足りません。 | |||
ゴア・ガジャ寺院はウブドゥの町から車で10分ほどの距離です。 前回も今回も色々と説明を聞いたのだけれど、すっかり忘れてしまいました(;^_^A 確か水にまつわる神様が奉られていると聞いたような気がします。 左の洞窟の中には僧侶の座禅をする場所があって、今では電気が引かれて周囲を見渡せますが当時は中は真っ暗だったはずです。奥行きは20bほどですが堅い岩盤をくり貫いて掘り進んだ行った事を想像すると驚嘆します。正月だからでしょうか、この洞窟の中でも右上写真のようにお祈りを捧げている人々がいました。洞窟の中でのお祈りは子供連れだったので写真を撮りたかったのですが、流石にフラッシュを焚く勇気はありませんでした。 |
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ウブドゥからの帰路、地元の人に勧められたカンプン・カフェで昼食を摂りました。下を覗くと背筋がゾッとするような断崖の場所に建てられたこのカフェは、料理も美味しくて安いのだけれど、それ以上に景観が抜群でした。眼前にライステラスの眺望が広がります。 とても静かで聞こえてくるのは鳥のさえずりと水車のらしきリズミカルな音だけでした。 |
メニューの数が少ないのが少々残念と言えば残念でしたが、お店の従業員に勧められたマヒマヒ(シイラ)のスパゲッティはなかなかでした。 私たちがこのお店に入った時は白人系外人が一人しかいなかったのですが、暫くしたら中国人らしき団体がドヤドヤとやって来ました。評判のお店のようです。ちなみに右はこのお店にいた犬の1匹。眉毛に笑ってしまいました。 |
今回は母と息子達も同行の家族旅行だったので、わたしの唯一の(?)趣味であるダイビングには1日だけを割きました。6年前にはオープンウォーターだからと潜らせてもらえなかった(水深20bを超えるからと)ムンジャンガンのコウモリがいるケーブにも潜りたかったのだけれど、今回はガマン我慢(~_~;)。 | 宿泊しているサヌールから車で北へ40分ほどのところにある、パダンパイというポイントで2本だけ潜りました。 当日の海況はというと移動中は雨、のち晴れ時々曇りといったまずまずのコンディションでした。母を除く家族全員で潜りました。私以外は体験ダイビングですがナント!12bまで潜っていました。 |
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パダンパイの海岸線。この先、左奥に客船の船着き場がある | プールでの実習を終えて、さあこれから海中散歩へ | ||||||
★12月30日(土曜) ブルーラグーン 気温:28度 水面温度:29.5度 水底温度:29度 透明度:25m 潜行開始:11時22分 浮上時刻:12時15分 潜水時間:53分 平均水深:10.5m 最大水深:19.5m 晴れ時々曇り 【観られた魚】ハダカオコゼ各色、オオモンイザリウオ(ペア・懐妊中)ほか色々。 |
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★12月30日(土曜) ジュプン 気温:29度 水面温度:27.9度 水底温度:26度 透明度:10m 潜行開始:13時50分 浮上時刻:14時43分 潜水時間:53分 平均水深:12.9m 最大水深:18.5m 晴れ 【観られた魚】ブルースポテッドスティングレー、タテジマキンチャクダイ(yg)、ミドリリュウグウウミウシほか |
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バリ島には4泊しました。バリ島からの帰国便はデンパサールを朝9時15分出発、シンガポールのチャンギ国際空港11時45分着。ここでトランジットしてチャンギを23時40分出発。12時間近く時間が空いてしまいました。そこでシンガポールを半日観光してみました。 シンガポールだけを観光に行くことは無いと思われるので、これは丁度いいチャンスでした。 しかもシンガポールは入国にビザが必要ありません。気楽に立ち寄ることが出来るのです。 … … … … … … … … … … … … … … … … … |
ゴミがほとんど落ちていないという街並みと、世界三大ガッカリの一つマーライオンを観に行くことにしました。その後はチャイナタウンで夕食を摂り、ラッフルズ・ホテルでシンガポールシリングでも飲んで空港に戻ろうかと考えていました。 チャンギ国際空港に向かう機内で2時間のフリー・ツアーがあることを発見。シンガポールに到着し早速入国審査を済ませ、さぁ無料の市内観光ツアー・デスクは何処かと空港を探し回りました。ところがツアー・デスクは空港の中にあるのです。 … … … … … … … … … … … … … … … … … |
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空港の係官に聞くと出国審査をし、再度入国は出来ないとのこと。つまりシンガポールへの入国手続きをしなければ良かったのです。これだけ聞き出すのにイミグレーション・カウンターに長蛇の列を作ってしまいました(;^_^A 要はチャンギ国際空港を利用する人々にシンガポールを知ってもらうため、わざわざ入・出国手続きをしなくても良いようになっているようです。しかし私たちには12時間も時間があります。たった2時間で空港に戻ってはつまらないので、地下鉄を利用して市内に出てみることにしました。
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さて次は何処に行こうかと相談し合ううちに、暑さで思考が回転しなくなってきてしまいました。 もともと何処に行きたいと最初からしっかりと決めていなかったので、結局ひとつ先の駅、ラッフルズ・プレイスから再び地下鉄に乗り込みチャンギ国際空港に戻ることにしました。これだったら無料の2時間市内ツアーを利用した方が良かったかもしれません。 |
チャンギ国際空港内でマッサージを受けたり無料の映画館を利用したりショッピングしていた方が楽しく効率的でした。 もしもチャンギ空港で乗り継ぎされる際に5時間以上時間があるようでしたらフリー・ツアーをされることをお勧めします。ツアー・デスクはチャンギ国際空港のターミナル2(T2)2階、シダ・ガーデン傍の3階へのエスカレーター脇にあります。 |
【後記】 バリは物価は安いけれど湿度が高い。ホテルはゴージャスな割には安いけれど物売りのしつこさには辟易する。料理は日本人好みの味付けが多いけれど特別に美味しい名物料理は少ない(日本の焼き鳥みたいなサテは好きだけど…)。 だからって訳でもないのだけれど、わたしにとってバリは特に再訪したい思う島ではなかった。 まだライセンス取得したばかりのわたしに「あなたはOWだからここは水深20m以上なので潜れません」と潜らせてもらえなかった事も少々尾を引いている。 ま、確かにその通りだし、当時はさほどダイビングに熱も入っていなかったから良いようなものだけど、もう少し気配りのある言葉が欲しかったなぁ。まぁ、そのおかげでAOWを取得したのだけれど…。そんなこんなが重なって、どうもこの島にはわたしを魅了するものが少なかった。 しかし今回、バリ島での過ごし方が少し分かったようだ。ホテルで知り合った日本人家族が「毎年家族でバリで年越しをしています」と聞いたとき、「どうして?」って思ったけれど帰国してからフツフツと、何となくその気持ちが分かるような気がしてきました。 2007年1月 記 |