|
成田からフィリピン・マニラに行き、その日はマニラ泊。翌早朝にマニラからローカル線でドゥマゲッティへ飛ぶ。機内では朝食どころか飲み物のサービスも無かった。まぁ、片道3900円という格安フライトでもあるから文句も言えないけれど、そもそも95分ほどのフライトだからその必要性も無い。
ドゥマゲッティ空港から港までは車で10分ほど、港からリロアンまでは船で25分ほどだった。リロアンの港に着いたらヨーコさんがお迎えに来てくれていた。「荷物はスタッフが運びますからそのままで」と、港をスタスタ出ていく。「エッ!?
まさか歩いてくの?」。港から宿泊先マリンヴィレッジまでは歩いて2分ほどの距離だった。
「ウチで一番いい部屋なんですよ」。メゾネット・タイプのスウィートルームを与えてくれた。 |
|
目の前がポイントなので、まさに“朝メシ前”に潜れる。1本潜って海で顔を洗い、それから朝食だ。午前中に3本、午後は2本、ナイトも潜れば1日6本潜れる。
そして更にここから、アポ島、スミロン島、バリカサグ島へと遠征ツアーにも出かけたのだった。
ここリロアンは、セブ島の南端に位置していて、多くの人がセブ島マクタンからバスに乗り3時間ほど揺られてやって来る。港に船が到着するや否や地元の人が先を争って走って行ったのは、どうやらこのバスの良い座席を確保するためらしい。町中には何も無いって言って良いほど見事に何もなかった。マリンヴィレッジの食事は全てバイキング式。決してまずいことはないのだけれど、すぐに飽きてしまった。なので一晩くらい外食もしてみたかったのだけれど、あるのは韓国人経営のホテルくらい。 |
|
|
そのホテルも宿泊客が居ないことが多いらしく、行っても食事にありつけないことがあるとか。
マリンヴィレッジは常連さんが多く、何人かはカップラーメン持参してた。
散策するような場所もないので、宿泊してるマリン・ヴィレッジの姉妹ホテル(ブンガヴィラ)でマッサージを2日続けて受けに行ってしまった。1時間500ペソ(約950円)という安さ。マッサージの腕の方はイマイチだったけど、まぁ、この値段じゃ文句言えませんね。ヴィラへはマリンヴィレッジから護送車みたいな車で送迎してくれる。ちなみにこのブンガヴィラからの夕景は綺麗だった。マリンヴィレッジは東側なので朝焼けが素晴らしい。このページのトップの写真は、その朝焼けを見に行った後に撮ったものです。
|
|
リロアンに到着したその日の午後に、さっそくボートで2分というポイントでマクロ・ダイビングを2本。そしてその翌日はスミロン島へ連れて行ってくれた。リロアンからはバンカーボートで30分ほどだった。
このスミロン島には上陸しなかったけれど、停泊した湾からは綺麗な白い砂浜が見え、子供たちがたくさん遊んでいた。リゾートもあるそうな。確かオーナーは韓国人だと聞いたような記憶が……。
スミロンで3本潜って帰ってきたら、まだ3時前だった。「もう1本潜る?」のお誘いに、迷うことなく「はい!」。
スミロンの翌日はアポ島へ遠征した。海中は、サンゴが見事だった。アポ島はリロアンからボートで90分ほど。手付かずのサンゴが美しく、また大物と出くわす確率も高いそうな。 |
|
|
|
私たちがアポ島に潜ったときはそれはそれは猛烈な流れで、エントリーポイントからイクジットポイントまで20分かからずに到達してしまった(通常は30〜40分らしい)。途中で海底にへばり付いてギンガメアジの出現を待ったけれど、流れが強くてマスクが取れそうな勢い! そんな中で一生懸命ギンガメくん達の登場を待ったけど、結局1回きりのお披露目で終わってしまった。
このアポ島には名物の物売りあばさんがいる。昔は休憩で停泊してるボートの上まで物売りに来てたらしいけど、苦情が多く乗船禁止となったそうな(そういえば昔、バリカサグではダイビング終えて船に戻ったらオバちゃんがいたっけ)。今では浜辺から必死に声を掛けてくる。可哀想だから冷やかしのつもりでボートから降りていったら、おばちゃん全員に囲まれて拉致状態。 |
|
しかし商品を見せてもらうと、なかなかデザイン・センスがよろしい。1枚250ペソ(約470円)だという。ベラボーに安いけど1回洗ってハイおしまい、な物ではないそうな。
村を覗いてみようと歩いていたら、途中の道筋にもお店が何軒かあって、そちらでは同じ物が200ペソだった。ボートまで出張販売価格? お店までは歩いても1分ほどなんだけれどね。
アポ島に上陸すると目の前に教会がある。学校も島の中に2つほどあって、約1000人ほどが暮らしてるそうな。この時期、こちらの学校はちょうど夏休み(?)だそうで、子どもたちがあちこちで遊んでいた。カメラ向けたら照れながらポーズ取ってくれた。
島には宿泊施設は無さそうだったけど、島民はなんで生計を立てているのだろう? やっぱり漁業なんだろうな。 |
|
アポ島に潜った翌日は、ボホール島の南端、バングラオの西にある小さな島・バリカサグ島で潜った。この島には実は10年前に潜っている。ダイビングを始めたばかりの、まだ水中写真もまともに撮れない頃だった。しかしこの時、船からドブンとエントリーしたらバラクーダのトルネードの中心だった!という強烈なインパクトを私に与えてくれたのだった。そんな事を船の上で思い出しながらバリカサグに向かうと、島の周りは舟、フネ、船。島にも何艘もの船が係留されている。
その10年前のここには、私が乗る船だけで周囲には見渡す限りの海しかなかったのだ。それが10年を経たいまでは、係留用のブイに何艘もの船が連なっていたし、係留の順番を待つボートがエンジンかけっぱなしで黒い煙を撒き散らしていた。
|
|
それほど船が多いから、流しっぱなしのピックアップ・ドリフトは危険で出来ず、次の係留ブイまで流しそのブイからイクジットするダイビング・スタイルになっていた。
あの頃、まだビギナーだった私にも、ショップのガイド君は残圧が30になるまで潜らせてくれたのだった。
水中の景色は変わっていなかったけれど、バラクーダもギンガメも、そして他の魚たちも随分と少なくなったように感じた。数が増えて大きくなっていたのはアオウミガメだけだった。
そんな想い出深い、ここバリカサグ島で、私は記念すべき400本目のメモリアル・ダイブを向かえた。10年かかってようやっと400本。自分としては結構潜ってる方だと思っていたけど、マリンヴィレッジで一緒になった人の中には900本の記念ダイブをした人もいた。 |
|
その人もダイビング歴は10年だった。その人、毎日6本潜っていたけど、平均すれば1年で90本潜るってことだ。凄いよなぁ。常連さんとのことだったけど、確かにマリンヴィレッジを利用していたら、年間90本も可能かもしれない。目の前がダイビングポイントってのは、潜るには本当に便利だ。遠征さえしなければ毎日6本潜っても体力的にはきつくはない………、と思うが私はやらない。マッタリとしたドリンク・タイムも楽しみたいから。
このリロアンから車で数10分の海域で、ジンベエザメの餌付けに成功してるそうな。ドゥマゲッティに戻る最終日、そこへのシュノーケリング・ツアーに誘われた。行きたかったけれど、悲しいことにワイド・レンズを持ってきてなかった。 |
|
むかし、遠くメキシコまで行ってジンベエに逢えたけど、ジンベエが大きすぎてカメラに収まりきらなかったという悲しい思いをしているのだった。それでワイド・レンズを購入した。それなのに、あぁ、それなのに、そんな情報得てなかったからワイド・レンズを家に置いてきてしまったのだ。なんというアポ島。ちがったアホ。「また、来ます。ワイド持って」とジンベエ・ツアーはお断りしたけれど、果たして再訪するチャンスはあるだろうか?
【後記】
10年振りに訪れたバリカサグの変貌ぶりには本当に驚いた。マクロからワイドまで、たっぷりとダイビングの醍醐味を楽しませてくれる島々だけど、今後、この海域周辺の島々はどのように変わっていくのだろう? 島は変わっても海の中は今のままでいて欲しいものだ。2012/5/25・記 |
|
ダイビング・ログは別ページにしました。興味ある人、少ないと思いますので。^^;
もしもご興味あればコチラからどうぞ。
|