マクヌドゥの桟橋。左端の屋根は海を眺めながらブ〜ラブラ…が出来るブランコ

3月16日(金曜日)
 5時30分起床。

JR線成田エキスプレスは高いから、我が家は成田空港に向かう際は殆ど京成電鉄利用。しかも到着時間がわずか10分しか違わないからスカイライナーすら使わない。空港まで1000円也の横座り普通特急で向かう。この日、日暮里発7時48分発の特急に乗り込む予定が1本早い特急に飛び乗れた。
連休前ではあったけれど、空港第1ビルは意外に空いていた。それと今回利用したワコー・インターナショナルがとても親切で、既に航空券を発券してくれていたので直接搭乗手続きカウンターに向かうことが出来た。助かるよなぁ、こういう気配り。なんで他の旅行代理店もそうしないのだろう? 発券カウンターを別に設置する意味が私にはワカラン。

希望の席も確保出来て、しばしラウンジでコーヒー・タイム。そうだ! 忘れていた。現地用のコンセント・アダプターを買わなければいけなかった。
モルジブのコンセントは島によってマチマチらしい。ワコー・インターナショナルからもらった資料では、これから向かうマクヌドゥのコンセントはBFタイプらしい。案内書の図案をみたら持っていないタイプ(右下イラストの左側)だった。
電気店に寄って“BF”タイプを購入。しかし、パッケージを開けてみたら既に持っていたものと同じ形状(イラストの右側)だ。どういうこと? 返品も考えたけど、コンパクト・タイプなので今後の旅行に使おうと諦め、それより現地でどうしようかと思案。ワコー・インターナショナルの案内資料のミスだろうなぁ。かといって今さらここでワコー・インターナショナルに文句の電話を入れてもしようがないから、バッテリーの充電対策は現地に着いてから考えることにした。


搭乗するシンガポール航空は予定時刻11時30分の3分前に動き出した。さすがSQだなぁ。かつてフィリピン航空には成田で延々6時間も待たせられたことがあった。で、お詫びで貰ったのは空港内での夕食代金のみ。6時間も待たせておいてそれだけ!
スリットの入った制服が格好いいシンガポール航空のスッチー
チャンギ国際空港を颯爽と歩くシンガポール航空のスチュワーデス
それに比べてシンガポール航空のなんと素晴らしいことか。食事も美味しいし、スッチーも美人。しかもボディ・ラインもバッチリの制服でボン、キュッ、ボン! 中にはお腹が新潟の笹団子状態になっているスッチーもいるけど、そのてが好みの輩もいるだろうし……。なんて思っているうちに、溜まっていた疲れと前日の睡眠不足で離陸前に寝入ってしまっていた。

「Any ××?」(後半、聞き取れなかった)の声に起こされると、目の前に見慣ぬ色彩のものが。「それは何ですか?」と聞いたら「アッポ〜」。なんじゃ? そりゃ(ノ_・)ノ??? 
もう一度聞き直したら「アッポ・ジュー」。ひと呼吸おいてやっと判った。アップル・ジュースね(;^_^A まずいなぁ、耳がまだ英語耳になっていない(・・。)ゞ
案内書のBFタイプの図案は左のタイプ。購入したBFタイプは右の形。でも結局プラグは必要なかった。
オンデマンドの機内映画で妻夫木聡、長澤まさみの『涙そうそう』を観たりしながら、まずはシンガポールのチャンギ国際空港に18時到着。シンガポールの時差は日本と1時間なので、ここまで実質7時間30分のフライト。チャンギで2時間30分の休憩時間をもらって、20時35分発マーレ行きに乗り換える。チャンギからマーレまではおよそ4時間半のフライトで22時到着。シンガポールとモルジブには3時間の時差があるのだ。つまりこの時点で日本は深夜の2時ってことですな。でも機中で少し寝たためか、はたまた緊張のためか、まだ眠気は無い。

マーレ国際空港から徒歩3分ほどの港に向かい、そこからマクヌドゥまでは高速船で満天の星空を眺めながら1時間。電気は無いから海上は真っ暗、加えて月も出ていなかったので天の川もバッチリ見られた。
ホテルにチェックインし、部屋に入った時には24時を過ぎていた。モルジブでは島によって日本との時差が4時間の島と3時間の島があって、ここマクヌドゥは3時間時差の島。つまり日本での現在時刻は3時過ぎだ。シャワーを浴び缶ビールを飲むうちにいつの間にか気絶していた。

この辺りでウミガメやイカの群れを見ることが出来るそうだ空港のあるマーレから写真のスピード・ボートでマクヌドゥまでは真っ暗闇の海上を約1時間。満天の星空だった。

3月17日(土曜日)
 7時起床。

この日はダイビングが出来るかショップに行ってみないと分からなかったので、どうせ午前中のダイビングは無いだろうからと、ゆっくり寝ている予定だった。なのにけたたましい鳥たちの鳴き声に起こされてしまった。
いかにも南方系の鳥の鳴き声や、およそ鳥の鳴き声とは思えないサルのような鳴き声も聞こえてくる。部屋のすぐそばの木々で鳴くものだから、まるで枕元で鳴かれているようで鳴き声の音量が物凄い。ボーッとした頭でカーテンを引いてみたら外はまだ薄暗い。6時前のような雰囲気。
そういえば昨夜のレセプションで「モルジブは日本との時差が4時間ですが、ここマクヌドゥでは皆さんにアイランド・ライフを楽しんで戴くために時差3時間としています」と聞いたことを思い出す。早寝早起きをしてください…って事ですね。部屋にはテレビも無いし、モルジブまで来て夜遊びするつもりも無いし、仰せの通り太陽と共に活動いたしましょう。
こちらはビーチ側。入り口は反対側にある私たちが利用したコテージ。シャワー室には天井が無かった。湿気防止のためかな? 
ダイビング・ショップに寄って午後のダイビング・スケジュールを確認し、おずおずと食堂へと出向いた。
モルジブではほとんどの島で、食事も部屋の掃除も同じスタッフが面倒をみてくれる。私たちの食堂の専任スタッフはアメッドという名前だった。テーブルに着くなり「ゲンキ?」と日本語で挨拶してきた。
朝食はブッフェ・スタイル。皿にパンやフルーツを盛って席に戻ってくると、今度は「イタダケマス」とアメッド。「これ食べられますか?」とは聞いてないって! 「イタダキマス」の間違いだね。

食後、一旦部屋に戻って食後の散歩よろしく島の散策。とは言ってもわずか15分ほどで島をグルッと1周出来てしまう。まだ10時前だというのに既に暑い! いや熱い。ジリジリと皮膚が焦げているのが分かる。部屋に戻るなり日焼け対策。
モルジブの名物ベッド・メイキング。毎晩シーツに異なった模様が描かれていた。
ここマクヌドゥのダイビング・ショップ「ダイブ・オーシャン」は午前が8時40分出発、午後は2時40分出発と決まっているようだ。スタッフはケビン・コスナーそっくりのトーマス、アニメの声優さんのような可愛い声を出すエマちゃん(韓国人)、そしてもう一人。

エマちゃんは日本語がかなり話せるので、ほとんど私の担当になった。というより、フル機材持参のダイバーは私くらいで、他のダイバーと一緒に潜ることも少なかったのだ。大体、1日に2本潜っているのは私だけで、他のダイバーは午前か午後の1本しか潜っていなかった。
南マーレはダイバーあこがれのポイントが多いけれど、マクヌドゥのある北マーレには特に有名なポイントがあるわけではない。そのためダイバーも少ない(らしい)。ガツガツ・ダイバーよりノ〜ンビリ・リゾート・ダイバーの方が多いようだ。そのためかダイビング・ポイントはどこも荒れていなかった。


【本日のダイビング・ログ】

●ヘンバドゥー・レック
EN=15:20 EX=16:21 最大水深=23.1m 平均水深=15.3m 透明度=20m 水温= 30.7℃
流れ=ナシ
タージ・コーラルそばの沈船ポイント。マクヌドゥからボートで30分ほど。
【観られたサカナ】ツバメウオの群れ、ドクウツボ、ハナビラウツボ、イトヒキテンジクダイ、オトヒメエビ、タテヒダイボウミウシなど

3月18日(日曜日)
 7時起床。

今日も良い天気のようだ。パジャマのままコテージのベランダから裸足でビーチに出てみる。この時間なら暑くはないだろう…と思うと大間違い! たとえ早朝といっても太陽が水平線から顔を出し始めれば皮膚をジリジリと焦がす。気温はまだ低いけれど、頬にあたる太陽の光が痛い。数カット写真を撮って早々に部屋へと退散。顔を洗って日焼け対策を施して食堂へ向かった。


この島は木々が密集しているのでビーチサイドでなければ木陰を歩くことが出来る。日焼け大嫌い人間にとっては助かるなぁ。海に向かって延々と続く水上コテージの、もしも先端のコテージに泊まろうものなら私は食堂にたどり着く前に焼け焦げて干からびてしまだろう。だから水コテには泊まらない(本当は値段が高いから)。

ブッフェでは果物が沢山並ぶけれど、これといって美味しい果物はなかった。どれもこれも大味。一番よく食べたのはパイナップルだった。マクヌドゥに限った事じゃないけど、ブッフェ・スタイルの朝食は、どこも似たり寄ったりで変わりばえしないものだよなぁ。
モルジブではほとんどの島での滞在が3食付きになるけれど、マクヌドゥでの夕食は火曜日がBBQ、金曜日がモルジビアン料理、それ以外の日は肉系、魚介系、パスタ系の3種類からメインディッシュを選ぶスタイル。私たちは金曜の深夜に到着して火曜の夕刻に出発したから、結局スペシャル・ディナーにはありつけなかった。
このダイニングそばのビーチでサメの子を良く見かけたマクヌドゥの食堂。滞在中、この食堂もバーも、いつも裸足で過ごした。その方が便利なのだ。


この夜、私はステーキを選んだ。サーブは当然アメッド。私たちが座ったテーブルに近づくなり「コンバンミー!」。「イタダケマス」に加えて、一体どこの日本人がこんな挨拶教えたんだ? 正してあげようと「それは間違い。正しくはコンバンワ、と言うのだよ」と言ったら「アイ、ノウ」。なんだ? 知ってるのか。ウケ狙いだったわけね。

食事に関してはマァマァ、ってところ。絶賛するほど美味しくはないけれど、決して不味くはない。大好きなワインもそこそこの種類を用意してくれていて、嬉しいことに飲み残してもキープしておいてくれる。これは有り難かったなぁ。
いつも飲み過ぎて帰国間際になると痛風に悩まされるのがオチなのだ。ボトル頼めばやっぱり全部飲んじゃうもんなぁ(;^_^A 4泊もしていれば、いつもだったら3〜4本は空けていても不思議じゃないのだけれど、今回は2本しか空けなかった。おかげで痛風は出なかったけれど、情けないことにここに来る数週間前から座骨神経痛が出始めていて右足の付け根が痛い(T.T) これからはツーフー・ダイバーの名を返上してシンケーツー・ダイバーかぁ!?


【本日のダイビング・ログ】

●マディガー
EN=9:30 EX=10:32 最大水深=28.9m 平均水深=15.7m 透明度=25m 水温=29.1℃
マクヌドゥからボートで25分ほど。エリヤドゥに近いポイントだったと記憶しているけど、少々記憶に自信がない(;^_^A
【観られたサカナ】イソモンガラ(いっぱい!)、ハナビラウツボ、アジアコショウダイ、ヒメフエダイ、マダラエイ、ホワイトチップシャークなど

●ウェスト・ポイント
EN=14:47 EX=15:48 最大水深=26.4m 平均水深=15.0m 透明度=15〜25m 水温=29.1℃
マクヌドゥからボートで20分ほど。ドリフト・ダイビビング。とにかく魚影が濃くて群れに至る所で遭遇した。
【観られたサカナ】グレイリーフシャーク、ブラックチップシャーク、マダラタルミ、ササムロ、イソモンガラ、ヨスジフエダイ、ウメイロモドキ、アオウミガメなど
この辺り、シュノーケリングのベスト・ポイント。航行する舟にご注意を!ダイビング・ボート。広くて屋根もトイレも完備で有り難かった。


近寄っても逃げないカメ


3月19日(月曜日) 6時45分起床。

マクヌドゥには36部屋あるそうだけれど、宿泊客は半分も居なかったのではなかろうか。日本人は私たちだけで、イタリア人、ドイツ人、イギリス人、フランス人、オランダ人と欧州人ばかり。それでもモルジブでの通貨は米ドルというのが少々不思議。

この日、午前のダイビングにはマクヌドゥ・スタッフ女性のトニー(フィリピン人)が、午後のダイビングにはイギリス人カップルとドイツ人カップルが一緒になった。マクヌドゥではスタッフも宿泊客と同じ時間帯に同じダイニングで食事を摂るし、空き時間さえあればダイビングも客と一緒に出来るようだ。昨日のダイビングではマクヌドゥ日本人スタッフのタカさんも一緒だった。

ダイビング・ポイントへ向かう船上で途中の島々を撮影していたドイツ人の旦那が、カメラをジップロックに仕舞いはじめた。何の気無しに見つめていたら、私の視線に気づいて「I can keep my digital camera.▽◆◇◎♂★♀☆. Shall I try to take a picture in the water by Ziploc camera?」(注=▽◆◇◎♂★♀☆部分は聞き取れず)。
デジカメをジップロックに入れて水中写真を撮ろうか? だって! 思わず笑いながら「I really want you to try it.」と返したら「水深12b以内だったら大丈夫だよ」と彼。
オイオイ、マジでやったことあるんかい! 確かにジップロックなら空気をしっかり抜けば水没する心配は無いだろうけど、デジカメ自体が水圧に耐え得るのか? 面白い人だなぁと思っていたら、彼の奥さん(体重100sはあろうかという巨体! ちなみに旦那はガリガリの細身)が更に可笑しかった。
エマさんと私が先にジャイアントスライドで入り水面で待っていたら、ドイツ人奥さんはナント片手で水中マスクを押さえ、もう一方の手を頭上に伸ばして競泳よろしく頭からドッボ〜ン! あまりの可笑しさにマウスピースを外して大笑い。ユニーク凸凹夫婦の存在に意識をダイビングから離されてしまい、私はマウスピースくわえるのを忘れて潜行しそうになってしまった(;^_^A

この日、最初にマンタ・ポイントに立ち寄っていた。昨日はシュノーケリングで4枚見られたのだそうな。マンタ・ポイントは水深4mほどなので、シュノーケリングでも充分にマンタ観賞が出来る。しかし、この日はジャンプするイルカを目撃しただけでマンタの姿は見えず。結局別のポイントに移動となったのだった。



ダイバー全員に緊急用のフロートを渡していたマクヌドゥのダイビングサービス「ダイブ・オーシャン」ショップの屋根に鳥が飛んできた。

向かって島の右側が桟橋
マクヌドゥ島遠景
かつては北マーレでのマンタの遭遇時期は9〜11月だったそうだ。それがいつしか10〜12月と公表するようになり、最近では11〜1月と発表するようになったそうだ。ところが今年は3月に入ってもマンタがやって来ている。「きっと温暖化の影響でしょうね」とタカさん。

ダイビングから戻ったら、夕食までに戻る底釣りツアーがあったので参加した。釣れたサカナは夜のディナーで調理してくれるという。そうそう、ここマクヌドゥではこの底釣りツアー、アイランド・ツアー、体験ダイビングなど、いくつかのアトラクションが各1回無料で体験出来るのだ。かみさんは体験ダイビングの無料コースをやっていたけど、海中には潜らず、レギをくわえて水面移動のみだったそうだ。それだったらシュノーケリングの方が楽だと思うけど…。

で、話を戻して肝心の釣果の方は……。20aほどのヨスジフエダイ2匹。これではディナーになりません。リリースしました。でも、船上で見た夕陽は見事! の一言だった。これが最大の収穫だな。

【本日のダイビング・ログ】

●ボドゥヒチ・ティラ
EN=9:57 EX=10:53 最大水深=23.9m 平均水深=13.8m 透明度=20〜30m 水温=29.2℃
マクヌドゥからボートで50分ほど。マッタリとドロップオフ際を流すドリフト・ダイブ。マンタとの遭遇率も高いらしい(私は逢えなかったけど)。サンゴも傷つくことなく、とても綺麗なポイント。
【観られたサカナ】ホワイトチップシャーク、ブラックチップシャーク、ナポレオン、トガリエビス、アオウミガメ、ブラックピラミッドチョウチョウウオ

●カーンブ・ティラ
EN=15:23 EX=16:23 最大水深=18.3m 平均水深=12.2m 透明度=15〜30m 水温=30℃
マクヌドゥからボートで30分。とにかく見事なハードコーラルいっぱいのポイント。サンゴの種類も多く、そして何より全然傷んでいない。マジュロのクニズ・コーラルガーデンを思い出した。見事なポイントです。
【観られたサカナ】サカナよりもサンゴに目を奪われます、ハナビラウツボ、グレイリーフシャーク、ホワイトチップシャーク、ムスジコショウダイ、ヨスジフエダイ、アオウミガメ、アカマツカサ
クリックすると拡大写真が見られますビーチを歩けばサメやアナゴなど色々遭遇します。写真はブラックチップ・シャークの赤ちゃん。サイズは30aほど。波打ち際の葉っぱの大きさと比較すると小ささが判るでしょ?

夜の水面はフラッシュを焚くと水面が光って撮影が難しい
何が何だか判らない画像ですが、映っているのはテンジクザメです。夜、ジェティの突端に出没します。大きさは2bほど。


3月20日(火曜日)
 7時15分起床。

さて、いよいよ今日でモルジブともお別れ。4泊6日のモルジブ旅行はアッという間だったなぁ。

先に紹介したドイツ人夫妻や、どうも姉妹らしいフランス人の老婦人二人組、ほか色んな国の色んな人々と話した。その度に聞かれたのが「どのくらい滞在するの?」という質問だった。「5日です」と答えると「ベリー・ショート・トリップ!」と驚く。「島を変えるの?」と聞かれることも何度かあった。「いいえ帰ります」じゃつまらないから「イエス、トゥー ジャパン」と答えてやった。
こちらに来る欧州の人々は皆、数週間単位、先のドイツ人夫妻にいたっては数ヶ月単位での休暇だと言っていた。「これでも日本人の私たちにとってはロング・トリップだ」と言うと、哀れそうな顔して「日本人はみんなそうらしいね」と言われた。フランス人姉妹は見たところ60歳以上のようだったけれど、ドイツ人夫妻などはどう見てもまだドロップアウトするには早いような年齢なのに、どうしてそのような休暇が取れるのか? 羨ましい限りだ。


今夜はマーレ23時15分発のフライトなのでレイト・チェックアウトをお願いして夕方までステイする。ちょうどマンタ・ポイントへのシュノーケリング・ツアーがあるというので、ダイビングも出来ないから再度マンタに逢いにチャレンジする。しかし、この日もマンタは現れず。それでサンド・バンクと呼ばれる砂州に行くことにした。
船が近づくにつれ見えてくるサンド・バンクの美しさに興奮! 正直、こっちの方がマンタより良かった。ちょうど異なる二つの潮の流れがここでぶつかり合う事で、打ち砕かれたサンゴや砂が積もって真っ白な砂州が出来上がる。上陸すると判るけれど、サンド(砂)ではなくてサンゴの島なのだ。背中を火傷しないようにと頭からスッポリとラッシュガードを被って完全防備。久しぶりにシュノーケリングを満喫した。(サンド・バンクの写真は最下段のAlbumページより)


ホテルに戻りパッキングを終えて、迎えの高速艇が着くまでラウンジでカクテルを飲んでいた。目の前は何度も見た景色なのに、飽きるどころか去り難い気持ちが高まってくる。本当に美しい。ニュー・カレドニアのウベア、タヒチのランギロアに続き、私の行った美しい島ベスト・スリーに入る島となった。


マーレには19時に到着した。搭乗手続きは21時15分からで、しばらく時間がある。するとアダムという現地コーディネーターがマーレ市内を案内してくれるという。無料で案内してくれるという彼に甘えることにした。
まさかマーレに立ち寄るとは思っていなかったから、予備知識はゼロだった。その為かマーレの街はとても印象深かった。水上タクシーことドーニで同乗となった人々も、モスクでお祈りをする人々も、市場もお店も何もかも興味深かった。事前に説明を受けていたけど、街中に大音量のスピーカーから流れてくるコーランには驚かされた。
マーケットに入ってみた。魚市場は冷蔵施設がなくてその辺に魚を並べているので、猛烈な生臭さが漂っていた。野菜市場では野菜よりも葉煙草のお店が目立っていた。かなり強いスパイスの匂いに引き寄せられて行ったお店はカレー屋さんだった。値段を聞くと2袋で$3だという。安いから買おうとそれぞれの説明を聞いていたら「ジス イズ ザフラーム」。ザフラームって何ですか? コーランの時に必要なものかしら? それとも宗教上の食べ物? 何度か聞き直すうちにやっと理解。ザフラームとはモルジブでのサフラン、香辛料のことらしい。それが入っているから高級なカレー粉だと言っていたのだろう、多分 f(^_^;)
もう少しゆっくりと時間に余裕をもって散策したかったなぁ。地元の人々が集うという食堂にも入ってみたかった。マーレ市のある島の港は、見事に生活感を漂わせて汚かったけれど、それがまた何となくホッとするような感じを与えてくれたのも事実。マーレ空港がある島ではイカもカメも見ることが出来るというのに、わずかドーニで5分そこそこのマーレの街がある島の港は汚れきっていて、このギャップがモルジブなのかもしれない。
街はとても小さくて3時間もあれば充分見て回れるので、往路でも帰路でも時間が余るようだったら是非とも立ち寄ることをお勧め。空港からドーニで約5分ほどで片道$1だ。地図が入手出来ればガイドの必要も無く見て回れる。


早朝、コテージ前のビーチにつがいの鳥がやって来た


この辺の海は汚れていたなぁモルジブでの近くの島への移動は、このドーニと呼ばれる船で。海上タクシーです。

匂いがきついです(;^_^Aサカナ市場。氷も無かったけれど、鮮度は大丈夫なのだろうか?


車はみな日本車でしたマーレの町中は結構クルマが多いのに驚かされた。小さな島なのにこんなに必要なのか……? 不思議だ。


3月21日(水曜日)
 機中泊

成田に向かう便はチャンギ国際空港 9:45発。出発までしばらく時間がある。チャンギ国際空港は何でもあるので時間を潰すには困らない。足裏か身体か迷ったあげく、全身マッサージを受けることにした。
メッチャクチャ下手くそだった(>_<); 人の身体をなんだと思っているのか目一杯力を入れるのだ。「痛い! イタイ!」と言ってもまるで聞き耳持たず。アレッ? 日本語じゃ通じないか!? 「アウチ!」 とでも言えば良かったのか? いやいや、呻けば判りそうなものだろう。人がギャ〜ギャ〜言ってるのに気持ち良いとは思わんだろう、フツー。

たった1島だけを訪問してモルジブを語るのもおこがましいけれど、きっとどの島に泊まっても海の美しさに変わりはない(と思う)。モルジブは首都の島を除けば何処も美しい。だから、どのようなスタイルの宿泊を希望するかで島選びが決まると思う。
たまたま私たちは部屋数の多い島を避け、小さな島でビーチに面したコテージがあって…と条件を絞って予約できそうな島をいくつか当たっていたらマクヌドゥに行き着いたのだ。希望通りの素敵な島だった。日本人スタッフが居ないと思っていたけれど、タカさんというスタッフが居てくれて、更に助かった。ちなみに彼女はマクヌドゥに来て数ヶ月。モルジブが大好きでやっと仕事が見つかったと喜んでいた。

ことダイビングに関してなら、大物期待のダイビングで南マーレに向かうか、のんびりダイビングを求めて北マーレに行くかとなるかな。でも、大物狙いのダイビングならダイブ・クルーズが無難とは思うけど。
ジンベエやマンタにも逢いたいけれど、モルジブはダイビングよりもステイを楽しんだ方が良いかな、と私は思う。ダイビングを終えてビール片手に見飽きることのない美しい風景を堪能するのは最高の贅沢だ、と思うのだ。太陽の傾きと共に刻々と色を変えていく海。空一面を真っ赤に染める夕景のなんと素晴らしかったことか。

ドイツ人夫妻のように数ヶ月をこんな所で過ごせたら最高なんだけど、仕事を持つ身ではこれでも罰が当たりそうなほど贅沢な時間を費やしたと思ってる。でも、いつかは私も数週間のロング・ステイをやってみたいなぁ。第一、丸一日をかけて行くというのに、たった4日の滞在ではもったいなさ過ぎる。
【モルジブ豆知識】
通貨=モルディブ・ルフィア(Rf) 米ドルが通用する
電圧=220V〜240V(50ヘルツ)。場所によってプラグ形状が異なる。ちなみにマクヌドゥでは各部屋に各種変換プラグが用意されていた。
気候=11〜3月が乾期で西風が吹くことが多い(なので東側が良好)、なので雨期は残りの4〜10月。東風が吹くことが多いのでこの時期は西側がベストとなる。でも、最近は地球が風邪をひいているのであまりアテにならないけど。
宗教=イスラム教。アルコール類と裸の写真が掲載されている本の持ち込みはダメ! マクヌドゥのような小さな島にもモスクが建てられていた。
雑学=モルジブには大小1200以上もの島があるそうで、その内人が暮らしている島は数10ほどしか無いそうだ。ゴミを無人島に捨てているとのことで、私たち旅行者がゴミを置いていくのは極力避けたいものだ。あの天国のような美しい島々が東京湾のようになってしまわないように。